〈まいご３兄弟〉感想その２（※ネタバレ）

　“誰かを照らし、誰かに照らされて生きる”人生。

　メモリアルブックの、藤本さん（脚本家さん）の言葉が改めて胸に染みます。。




●　泣きどころ

　妻子へ電話かける草原と、師匠（親）に電話をかける小草若を見つめる、四草が切ない。身元がわからないの言葉に反応したり。

　もう人を信じんのはやめよう。
「卑劣な算段をしてそれでも悪びれることなくかろやかに生きていこう」

　嘘の身の上話でしたが、どこまでが四草の本当だったのかなと。



　人の不幸を賭けのネタにすることを許せない小草若もわかるし（そこは草々とよく似てると思う）。

　しかし、お前みたいなもん親父が弟子にとらんかったら付き合いたくもなかった、って小草若の言葉に明らかに傷ついてる四草に、胸が痛くなる。

　勢いのまま暴言を吐くのも、すぐに謝れるのも小草若だし。

　そして四草の怒り方はインターバルがないので怖いf^_^;。



　守らなあかんもんも笑ろうてほしい人もいないという四草。

　ひろし（五木）は誰にでも帰る場所があると歌うけれど、僕にはない。

「まっすぐ立っていられる場所すらない」

　の独白にウルウルっときたところで、０時のあの展開。

　あのＢＧＭ（一番好きな曲）のぽつんぽつんとしたピアノの出だしね～、あれ私の涙腺のスイッチですわ(T_T)



　障子越しに語りかける草原兄さんと小草若兄さんも良かった。もし草々兄さんもいたらきっと蹴破ってきてくれる（違う）

　今、生まれたことを祝ってくれる人たちに囲まれて生きていること。。。

　戻ってきたら真ん中だけ開けてある布団の場面もすごく好き。

　四草にも帰る場所があるんだ、って。それを不器用に伝えてくれてる兄さんたちに（泣）




◎　笑いどころ

「こつこつ扇骨（せんこつ）」

　ここが無性におかしかった。萬さんと四草が対峙してるシリアスな場面ですが、どうしても聞き逃せなかったのか…四草f^_^;。



　嘘の身の上話にはらはら泣き出した小草若（←毎度ながら茂山さんはスゴイ）にひいて、草原兄さんに助けを求める目線を送る四草に笑った。兄弟子たちのアホで純情さ加減を算段しきれなかった末っ子弟子。



　「ほっそいの（小草若）とちぃこいの（四草）」

　って草原兄さんf^_^;。あとまーるいのとでっかいのと？（コラ）
　ほんとでこぼこフレンズ（？）だな～徒然亭（笑）

　それぞれ孤独とプレッシャーとコンプレックスと、いろんなものを抱えながら。欠けた部分を補って、ときにぶつかって支え合って、傍にいるんですね（あれ、ええ話になってきた；）

　あの“一本欠けた扇骨の扇”はそういう意味もある道具立てなのかな～なんて